代官山 蔦屋書店 オフィシャルブログ
コンシェルジュ自ら仕入れた商品、企画したイベントなどを紹介します。

趣味の文具箱 vol.30 発売記念トークイベント 文具ソムリエールが語る文房具の楽しみ方

2014年7月27日17:25
本日は7月11日に行われました、
「趣味の文具箱 vol.30 発売記念トークイベント ~文具ソムリエールが語る文房具の楽しみ方~」
こちらのイベントレポートをお伝えいたします。

台風8号が関東直撃の予報で開催が危ぶまれましたが前日の夜に勢力も弱まり、当日は晴れ間も見える天気となり無事に開く事が出来て本当に良かったです。



今回の登壇者は雑誌「趣味の文具箱」編集長、清水茂樹氏(以下清水氏)と、ゲストは1988年生まれの26歳、文房具好き初心者や若い世代に向けて文房具の楽しさや奥深さを広めるべく、ソムリエールのファッションに身を包みイベントや講演で情報発信を行っている、文具ソムリエール 菅 未里(かんみさと)氏、このお2人による清水氏が用意したお題に沿っての即興愛用文具対決とあいなりました。
菅 未里氏が用意した文房具の数々
お題は「えぐれ」「ボタン」なんてピンポイントにマニアックな物から「万年筆」「鉛筆」といった定番な物まで幅広くあり、それに対してお2人ともフェチズム全開の回答から知識や想いの詰まった回答まで、時に笑いや感嘆の声を参加者の方から引き出しつつあっと言う間の1時間半でした。

対決に登場した中で特に気になったり、こういう事かなと思った文具がいくつかありましたので紹介させて頂きます。

パイロット キャップレス
菅 未里氏がお題「ボタン」にて上げた物で、ノックした音が良いとの事でしたがお話を聞いていると、ノックした時に感じる内部メカが動いている感触も含めて音が良いと評しているのかなと思いました。
このキャップレスの万年筆は非常に珍しいモデルで日本のメーカーではパイロットにしか無く、昨年50周年を迎えた実は息の長いモデルです。
50年の技術の積み重ねで通常のキャップ式と遜色ないレベルの気密性がありインクのドライアップ対策もしっかりしていて見た目とは裏腹に実用性抜群のモデルです。
菅 未里氏がお使いのモデルは細身との事でしたのでおそらくキャップレスデシモと言うモデルの事だと思います。
当店ではキャップレスマットブラックとキャップレスデシモのご用意があります。

マットブラック 19,440円(税込)
デシモ 16,200円(税込)
 


カランダッシュ 849コレクションボールペン
同じく菅 未里氏がお題「ボタン」にてノックの音がしないとあげた物です。
スイスのメーカーカランダッシュ、こちらのボールペン全般に言える事ですがノックの音だけでなくノック感が殆ど無い事が大きな特徴です。
言葉にすると分かり難く、体感していただくのが一番なのですが、殆ど抵抗なくノック出来て何とも言えない感触です、ただ好みがはっきりと分かれてしまって駄目な人からは、何か頼り無いなんて評価があったりもします、ちなみに私は独特なノック感と書き味が好きで愛用しています。
当店では価格的にお手頃な849コレクションだけでなく主力モデルのエクリドールコレクションなどもご用意があります。

エクリドール シェブロン 17,280円(税込)
日本限定849コレクション Happy Zoo キリン 3,780円(税込)

セーラー万年筆 オリジナルペン先 クロスコンコルドエンペラー
清水氏がお題「個性的」にて個性的な万年筆としてあげたモデル、ペン先に定評があるセーラー万年筆の中でも特別なシリーズで、基本的に受注生産品となるので中々お目にかかることの出来ないモデルです。
そんなオリジナルペン先シリーズのクロス・コンコルド・エンペラーと3つのシリーズが1つになったモデルがこのクロスコンコルドエンペラーです。
通常の万年筆が1枚のペン先の所を2枚重ねのペン先にする事によって、ペン先(インクの出口)を十字にし潤沢なインクフローを実現したクロスポイントシリーズ。
鳥の嘴をイメージさせるような形状で立て気味に使うとシャープな書き味、反転させて使うと超極太な文字になると言う常識を覆す様な長刀コンコルドシリーズ。
ペン先の上にもう1枚巻きペン先を備える事で、余剰インクを蓄えてインクの供給を補助する役割を果たすエンペラーシリーズ。
この3つが合わさった1本は、まさにオリジナルな書き味で試筆した事のあるスタッフ曰く、反転させた時の超極太は尋常じゃないインクフローでまるで墨をつけたての毛筆のような書き味だったとの事です。
こちらは残念ながら当店に現在ご用意はありませんが、受注のお承り自体は出来ますので、ご興味のある方はご相談頂ければと思います。


クロスコンコルドエンペラー




イベントを見ていた私の感想ですが、対決と銘打っていましたが、終始和やかにお互いが出した文具を褒め合いつつ菅 未里氏が出した文具の補足、解説を清水氏がしていくと言った感じで進み、なんだか対決と言うよりも清水氏が次代のホープに英才教育を施していくといった雰囲気だったような気がします。
文房具自体を楽しむ知識派、清水氏と文房具を使って楽しむ感覚派、菅 未里氏と言ったスタンスの違いも大変面白く、文房具の楽しみ方は人それぞれだなと改めて思いました。

最後に文具ソムリエーエル 菅 未里氏がトークイベントにてお話しになった文房具の魅力を紹介させていただきます。
清水氏の文房具のいいところは?との質問に対して、「文房具を通じて、外の人とつながれるツールになることです。」
これを聞いて、「世代を超えて交流できますよね。」とお2人がお話しになっていたのが印象的でした。


今回で3回目となる雑誌 趣味の文具箱の刊行記念トークイベントですが、徐々に認知度が上がってきたようで早い段階で満員御礼となりました、今回は対決となりましたがゲストに合わせて内容が決まります、次回の内容は未定ではありますが開催を予定しておりますので参加頂いた方も、惜しくも出来なかった方も次回を楽しみにお待ちください。

もっと詳細に書く事も考えたのですが、実際に参加して頂いた方の為のイベントだと思いましたので、今回は気になった所を中心にレポートさせていただきました。


当日、実況ツイートをしながら参加された方がまとめを作成して下さったので、どんな雰囲気だったのか気になった方はこちらをどうぞ。

実現出来るかはまたのお話しになってしまいますが、ご要望などはツイッター担当に伝えて頂きますと、もしかするかもしれません。
新商品情報の他にも現在、毎日お誕生日ツイートもあげていますのでぜひご覧ください。
まとめにも登場している文具ツイッター(つーたん)はこちら

ゲスト登壇して頂きました文具ソムリエール 菅 未里氏のHPはこちら

代官山 蔦屋書店・文具カウンター<TEL:03-3770-2525>
メールでのお問い合わせはこちら


文具コンシェルジュ 板倉 賢人

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