代官山 蔦屋書店 オフィシャルブログ
コンシェルジュ自ら仕入れた商品、企画したイベントなどを紹介します。

Stephen Gill スティーブン・ギル新刊 『Best Before End』 『Talking to Ants』 2タイトル同時発売!

2014年7月25日11:48



『Best Before End』 & 『Talking to Ants

by Stephen Gill 

 
ついに新刊が発売となったスティーブン・ギル氏。
今回は2タイトルが同時に刊行されます!(左:Best Before End、右:Talking to Ants

イギリス、ブリストル生まれである彼は、ロンドン自治区「ハックニー」という街に触発され、
日常をユニークな視点で切りとった数々の作品を制作し、現在はロンドンを拠点に移して活動を続けています。
好奇心から生み出されるコンセプトと、東ロンドンという多様に変化し続ける地域での生活の側面を鋭く読み解く試みによって生まれた作品は、
ドキュメンタリー写真の魅力を含みつつ写真の新しい表現を切りひらいてきました。


『Best Before End』




サイケデリックなノイズのように見える粒子が特徴のこの作品、カラーフィルムで撮影しているのですが、
カラープリント制作の際にエナジードリンクに浸しているそうです。
実際、制作中に暗室で、薬品とエナジードリンクとが反応した際に発生した有毒ガスによって、
作者自身危険な体験もしたとか…!




写真の下には使用したエナジードリンクの種類が記載してあるの面白いです。

当店も深夜2時まで営業をしていますが、現代社会は24時間休むことなく対応を余儀なくされ、
それによって成長を続けています。
私たちは疲れることを禁止されているといっても大袈裟ではないかもしれません…。
多忙な都市生活を反映した、スティーブン・ギル氏ならではのアプローチによって制作されています。



『Talking to Ants』





2009年から2013年の間に東ロンドンで制作されました。
撮影場所に落ちていたゴミや生き物、物などをカメラ本体の中に入れて撮影しています。
そのため、風景や場所だと思われる写真の上にはその場所に存在していた物体のイメージが重なって写り込んでいます。
木くずや虫が埋め込まれた琥珀を眺めているような気分にもなります。
「蟻と話す」という名前のタイトルも素敵ですね。


昨年刊行された前作『Coexistence』は大好評で、瞬く間に今では入手困難となってしまいました。
個人的な発表で恐縮ですが、自分、スティーブン・ギル氏が大好きですので、
2タイトル2冊ずつの購入を決めております!!
今回も少部数入荷ですので、お早めの入手をおすすめいたします!

これらの写真集は「Nobody」という作者自身によって立ち上げられた出版社から刊行されています。
装丁や印刷共に質の高いものが多く、ロンドンの AMC(アーカイブ・オブ・モダンコンフリクト)という組織と共同出版されていることが多いです。
ロンドンでは「Nobody」の他にも面白い出版社が活発に写真集を刊行しています。
前回ご紹介した『DALSTON ANATOMY』も Self Publish, Be Happy というロンドンのパブリッシャーから刊行されています。

今後もロンドンから生まれる写真集の動向に目が離せません。



Best Before End』のご予約・販売ページはこちらから。
Talking to Ants』のご予約・販売ページはこちらから。




商品のお問い合わせは代官山 蔦屋書店 アート担当まで<tel:03-3770-2525> 
お電話の際は「ブログを見た」とお伝えください。



写真集コンシェルジュ 番場文章

---------------------------------------------




eventmail_bnr.jpg