告井氏は1973年の結成以来、今もなお現役で活動されているロックバンド「センチメンタル・シティ・ロマンス」のリーダーでギター&ボーカルを担当(2013年脱退)。その他、加藤登紀子氏、中島みゆき氏、竹内まりや氏など多くのアーティストのサポートを務めています。
この度は、告井氏のソロ名義である「Sgt.Tsugei's Only One Club Band」でリリースされたビートルズカバーアルバム「THE BEATLES10」での選曲を中心に、ビートルズの楽曲を演奏していただきました。
まず最初に、告井氏による演奏は、ただのビートルズカバーではなく、アコースティック・ギター1本でビートルズの楽曲を徹底的に追求し、再現するといった実力派スタイルであることが最大の魅力になります。
音楽評論家のピーター・バラカン氏が絶賛するというビートルズカバーの達人として、さまざまな方面からも大変高い支持を受けている告井の演奏は、とてもパーソナルかつ渋味のある演奏ながら、馴染みの深い独特な世界観を持っています。
ライブでは1曲目から早速告井氏のオリジナルだが美しいビートルズのメロディに、歌声を乗せて聴かせてくれました。
2曲目は昨年11月に来日されたポール・マッカートニーがライブの一曲目にも歌ったという「Eight Days A Week」を演奏。今月再来日ライブを予定していたポールの話になり、ポールは相撲好きだから相撲の本場所に合わせて来日するんだよと冗談交じりな小ネタに会場も笑いに誘われるが、告井氏が演奏を始めると鮮やかにその場の空気が変わってしまう。
その後演奏された4曲の中で個人的にも好きな「Blackbird」では間奏部分に鳥のさえずりを口笛で演じられたりとつい嬉しくなりました。
後に告井氏自らが会場からリクエスト曲を求め、1曲目にリクエストされたのは「恋のアドバイス」。告井氏は人前で演奏したことない曲だなぁと、一瞬とまどいながらも見事な演奏を見せた。他にも「This boy」「Dear Prudence」の3曲がリクエストされ演奏をする。
最後には、今年64歳を迎える告井氏が自身に向けてか、「When I'm Sixty-Four」を演奏。
演奏後席を外した告井氏に会場からの拍手は止まず、すぐさまアンコールへと。
リクエスト、アンコール含む全14曲という贅沢なセットリストにみなさん大満足だったのではないでしょうか。私自身もそうですが、会場のみなさんが終始笑顔で演奏を聴かれていたのがすごく嬉しく最高に気持ち良い時間でした。
告井延隆氏の技術的なことはもちろん重々に素晴らしいのですが、ビートルズを愛する思いが何よりも伝わり鑑賞者を魅了させ楽しませる素晴らしいミュージシャンだと思います。
「THE BEATLES10」は、ビートルズをご存じの方はもちろん、これからビートルズを聴いてみたいという方へ、是非お勧めさせていただきたい作品集です。
音楽フロア担当 木谷 愛
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