2015年6月19日

『トスカーナ 美味の教え』(古澤千恵著) フェア~イタリアの粉を使ってパスタやスイーツを作ってみましょう

代官山 蔦屋書店 料理フロアでは、
古澤千恵さんの新刊『トスカーナ 美味の教え』フェアに伴い、(2015年6月26日で終了、食品のみその後もしばらく展開予定です。)
イタリアのアンティークの器やイタリアの粉、パスタなども取り揃えております。
レシピ本と併せて、自分の手でイタリアの食文化を作ってみませんか?






イタリアの小麦粉で生パスタ

粉からパスタを作るのは、パンを焼くよりプリミティヴ!
オーブンがなくてもできることです。
自分のキッチンで作るなら、ふぞろいだってかまわない。
1歳の子供と作ってもいい。
でこぼこしている方が、ソースのからみがいいくらいです。



手打ちパスタは茹でたてが一番!
生地の冷凍が2番、
そして、茹でた残りを冷蔵して翌日レンジで20秒温め直してもおいしく食べられます。
おいしさは3番目でも、乾燥パスタと違って、味落ちが小さいのです。



トスカーナ発祥のロングパスタを、
イタリアの小麦粉00番 (一番精製度の高いもの) とセモリナ粉で作りました。
思い出しては、あれはおいしかったとあとからじわじわくるおいしさです。

パスタにオリーブオイルと塩だけかけて、
“塩おにぎり”のような旨さを味わってもいいんです。
映画『モモ』 (原作;ミヒャエル・エンデ) に出てきたパスタのように。



カントゥッチって、卵パン

トスカーナのスイーツと言えばカントゥッチ。
“ビスコッティー” の名で世界中に広まりました。
こちらもバターを使わなくても作れるヘルシー・クッキーです。



イタリアの粉で作るといっそう旨みが感じられます。
あとからおいしさが追いかけてきて、ついついおかわりしてしまいます。
味はちょっと卵パンに似ています。



栗粉のケーキはグルテン・フリー
イタリア北部は栗の産地。
栗粉のケーキはグルテンフリーです。
小麦粉も卵もバターも砂糖も使いません。
カスタニャッチョという名の郷土菓子です。
松の実とサルタナレーズンが、焼くと美味しいことに驚かされます。

▲写真奥がカスタニャッチョ。
 写真手前はシナモンゼリー。


●1800年代のお菓子の型

1800年代のお菓子の型はジェロの型と思われます。
冷蔵庫のなかった時代には、ジェロ(ゼリー)をゼラチンではなく、
コーンスターチで固めていました。


▲大らかな時代の、ふぞろいも味わいの型。


かつてはコーンスターチだけで
甘いシナモン水を固めたものでも贅沢だったのでしょう。
スパイスも砂糖も高価だったのです。
(上記、カスタニャッチョの写真手前がシナモン水のジェロ。)

こちらのジェロもグルテンフリーのスイーツです。
イタリア版わらび餅のような食感です。
保冷材と保冷袋で持ち歩けます。



現代版は、コーヒーゼリーをシリコンや陶器の型で固めます。
冷蔵庫を使わず固められるので、イタリアのジェロはエコ・スイーツ。



トスカーナの食と暮らしの追体験

イタリアの粉を使うとき、
イタリアのアーモンド、イタリアの塩、イタリアの水、イタリアのコーヒー、
トスカーナのオリーブオイル、などを使って作ってみると楽しいですよ。
実は、代官山 蔦屋書店 料理フロアの定番商品のオリーブオイルは、トスカーナ産です。


▲代官山 蔦屋書店 料理フロアの定番商品(トスカーナ産)

トスカーナを追いかけて、粉仕事をしていると、
1800年代のイタリアの暮らしを追体験している気がします。

料理はもともとそれぞれの土地のもので作られているので、
手作りなら、小麦粉も00番であれば、パスタにもピザにもビスコッティにも使えます。
是非一度お試し下さい。

料理コンシェルジュ 澤 峰子

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