イベントレポート
「代官山 蔦屋書店×WIRED」のオリジナル企画、「みんなで作るWIRED書店」。みなさんと一緒に50冊の本をセレクトし、特別な本棚をつくるこちらの企画、第2回の募集ジャンル「科学」に合わせて、トークショーを開催致しました!
トークは、WIRED編集長の若林恵さんと、18万部突破のベストセラー「知の逆転」の著者、サイエンスライターの吉成真由美さんによるとても豪華な企画。
長年アメリカにお住まいの吉成さんが、年に数回の帰国でトークして下さったこと、またその内容の素晴らしさに感動した私たち!それを少しでも、お伝えできればと思います。
まずトークショーが始まってスタッフ一同が感じたこと。
それは、吉成さんの圧倒的な美しさと、スタイリッシュなファッション、その素晴らしい佇まいです!
アメリカでの活動が長いため、時折英単語を交えお話下さいました。
トークショーを引っ張り、いつも素晴らしい聞き役を発揮して下さる若林さんも博識なため、トークは様々な方向へ。
まずは。
【18万部突破のベストセラー「知の逆転」について】
世界の名だたる人物へのインタビュー。
吉成さん曰く、そんな 知の巨人たちに共通していることとは、
「とにかくオープンでフレンドリーであること。」
「質問に対して、答えてくれないことが一切ない。」
とのこと。
そして一番のネックが、「時間の制約」。
「知の逆転」のためのインタビュー時間はせいぜい一人30分、長くても45分。
吉成さん自身、禿げるかと思うほどのプレッシャーだったそうです。
そして会場からの質問
「日本人でインタビューしたい人は誰か?」
という質問に対して。。
「(長い沈黙の後、)今はまだ…」
と何とも正直な返答が!
吉成さんのインタビューしたい人とは
「国境を越えて真実を追求し、発言している人」
確かに、国境を越えて活動している日本人って、ぱっと思い浮かびませんよね。
若林さんの「そういう人の見分け方は?」という質問に対して、
「何十年経っても、言っていること 、主義主張がぶれない人」とのこと。
説得力があります。
【吉成さんの肩書、サイエンスライターとは?】
吉成さん曰く、
そもそもサイエンスジャーナリストとは、書く対象が「サイエンス」の人。
そしてサイエンスライターとは、サイエンスのトレーニングを受けた人のこと。そのため、書くテーマは多岐にわたると言います。
また、アメリカでは大学が理系であっても、ライターになる人が多いとのこと。
過去にサイエンスに関する特集や記事を掲載してきたWIREDも、実は日本でのサイエンスライターの少なさに困っていると、そのつらさを吐露しています。
ライター志望の方、ぜひ今からでもサイエンスライターを目指すのをオススメ致します!
今、最も求められている分野であり、まだまだ競合のいない畑です!
そしてそこから、日本の一般の人たちにおける、科学のリテラシーについて話は移ります。
【日本の科学リテラシーは低い?】
若林さんは言います。
「3.11の時に、科学者の説明に対してちんぷんかんぷんだった人って絶対多いですよね?」と。
日本はアメリカに比べて、一般の人の科学リテラシーは低いのか?
吉成さん曰く、確かにアメリカでは週刊誌などでも科学ネタの特集が多く、最近では科学者自体がポピュラーになっていると。
しかしそれらを読む人は、東部や西部の都市部に限られており、それ以外の地域ではまだまだ関心度が低いのではないかと。要は地域によるというのが実情。
若林さんは続けます。
「しかしそれは、 供給側(科学者)にも問題はあるのではないか?」と。
もっと彼ら自身も、発信していくべきではないかと。
確かに。
しかし書店側からすると、だからこそ、それらがまだまだ未整備であったり十分でない状況だからこそ、「WIRED」という雑誌がとても重要であるのではないかな、と思います。
そして話は、9.11の情報発信への言及、国家の透明度の話など様々な方向へと。
トークショーの最後には、今回「みんなで作るWIRED書店」に投稿して頂きました2名のお客さまにもオススメ書籍のプレゼンをして頂きました!
そして、最後に吉成さんのオススメ書籍をご紹介させて頂きます。
〇ご冗談でしょう、ファインマン 上 (ご購入はこちら)
〇ご冗談でしょう、ファインマン 下 (ご購入はこちら)
〇幸福論 B.ラッセル (ご購入はこちら)
〇エセー モンテーニュ1 ~人間とはなにか~(ご購入はこちら)
こちらは、WIREDの若林さんも大好きなタイトルとのこと!
〇エセー モンテーニュ2 ~思考と表現~(ご購入はこちら)
〇エセー モンテーニュ3 ~社会と世界~(ご購入はこちら)
「みんなで作るWIRED書店」現在募集中のテーマは「スタートアップ」
こちらからご応募頂けます。
店頭でもコメントつきでWIRED編集部による選書コーナー、お客さまからの投稿書籍のご紹介もさせていただいておりますのでぜひご来店ください!
そして次回トークショーのテーマは「音楽」!
ぜひ奮ってご参加くださいませ!
雑誌担当 金子 容子
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